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「かぐや姫(もしくは三“太郎”)」某携帯CMパロ
2015年06月09日 (火) | 編集 |
※こんなタイトルですがいつものような童話シリーズのパロディ一ではありません。怒らないで読んで下さい。





「かぐや姫(もしくは三“太郎”)」





一体誰がこんな企画を通したのか、そもそも企画を思い付いた人の脳内はどうなっているのか。その人の頭をかち割りたい。今回初めて参加したキョーコは、現場に訪れて心底そう思った。

場所は某撮影スタジオ。もうすぐ今回のCMの簡単な説明がなされる。

共演者の名前を聞いた瞬間、キョーコは回れ右して帰りたくなった。そして彼らが目の前に現れると、やはり、というか予想通り、というか、当然のことのように見るも不快な展開が始まった。繰り広げられる異様な光景を、いつも通りなのか誰も止めようとはしない。目の前の男達が三つどもえの争いしているのを見ていると胃が痛くなってくる。黒崎の意向で、何のCMの話か一切知らされずに現場に着いたキョーコは、この仕事を引き受けたことに後悔していた。

超大手のCMの、今一番人気のシリーズの新作に抜擢されたのは素直に嬉しい。しかしまさかこれだとは!

(黒崎監督ってことでなんで予想できなかったのぉーー!?私のバカーーーっ!!)

自分の愚鈍さを呪いたい。そして隠していた黒崎が憎い。

しかし現場に着てしまった以上はやるしかない。今更逃げる訳にはいかない。キョーコは彼らにバレないようにこっそりとため息を吐いた。

(こうなったらさっさと撮影を済ませて帰ってやるわ!)

キョーコは息巻いて黒崎に詳細な説明を求めた。しかし彼はニヤリと笑ってこう言った。

「お前は“カグヤ”らしく振る舞えばそれでいい。このCMはいつもあいつらの好きにさせているからな。お前もあいつらの雰囲気に合わせて“カグヤ”を演じろ。まあ一応設定はあるから、それだけは外さねえようにな」

そんなアバウトな説明しかせず、黒崎はスタッフの所へ戻っていった。

黒崎らしいと言えばそうだが、それでは困るのだ。何しろ目の前にいるのはキョーコにとって最悪と言ってもいい男ばかり。この三竦みを前にどうしろと言うのだろう。

雰囲気は既に険悪である。表立って争ってはいないが、視線が絡む度睨み合っているのがわかる。

キョーコはげんなりとため息を吐いた。

(私はカグヤ、カグヤなのよ~~~)

そう思い込もうとしたが、この三人を前に中々役に入り込めない。そしてキョーコが頭を抱え、唸っている間にカメラテストが始まった。




「お前ら~“カグヤ”は“桃太郎”の婚約者だぞ~。ちゃんとわかってんだろうなあ!あとカグヤ!お前は桃太郎とラブラブなんだから、そんなガチガチに緊張してんじゃねえよ!あと桃太郎!いつもの余裕はどうした!」

カットと叫び、黒崎は怒鳴った。目の前にいるのはぐったりとしている少女と、三つどもえ状態の男たち。男三人はそれぞれ三人の“太郎”を演じている。日本の有名なお伽噺『桃太郎』『金太郎』『浦島太郎』の主人公をモチーフにした役だ。“桃太郎”を敦賀蓮。“金太郎”をレイノ。“浦島太郎”を不破尚が演じ、好評を博している。

今回は“桃太郎”の婚約者である“カグヤ”が初登場する。その“カグヤ”を演じるのがキョーコだ。本来なら“桃太郎”が“カグヤ”を二人に紹介し、ラブラブな所を見せつけ、羨ましがらせる。はずなのだが……。

まずキョーコが蓮とラブラブ……には程遠かった。緊張し、蓮に触れられる度硬直しているのだ。そしてそんなキョーコを残り二人も狙っている。蓮が離れると、キョーコに近付き、抱き寄せようとするのだ。もちろん蓮がそれを許すはずもなく、あくまでも笑顔で、だが瞳は射殺さんばかりに二人を睨みつける。ラブラブな婚約者である設定だが余裕が無さすぎである。そして“カグヤ”であるキョーコを巡り、三人は醜悪な争いを繰り広げているのだ。

これでは撮影に入れない。

いがみ合う男達を目の前に一体どうしたらいいのか。“カグヤ”であるキョーコは途方に暮れた。

というか“カグヤ”は本来月へ帰るはずだ。しかも無理難題を男達に押し付けて。

(だいたい三人の雰囲気合わせて、“カグヤ”らしく振る舞えって言われても…………そうだ!)

キョーコは何か閃いたかのように手を叩き、いそいそと黒崎の元へ向かった。キョーコが黒崎と話をしたその少しあと、再びカメラテストが再開された。

相変わらず三人の太郎はカグヤを巡って三つどもえの争いを繰り広げている。少し違うのはカグヤが何故か悠然と構えているところだ。桃太郎の過剰な愛情表現に固まりもせず、自分から抱き着き、腕を絡ませる。そして艶然と微笑み、挑発するように他の二人を見やるのだ。

『言い争いばかりして……私は桃太郎様のモノなのよ。諦めて下さらない?』

『そうだ。さっさと諦めてくれないかな?いい加減迷惑なんだけど?』

バカにしたような桃太郎の物言いに、カグヤも頷きながらクスクスと笑う。

『『嫌だ。お前は俺の女だ』』

同時に発せられた言葉に桃太郎は呆れた。カグヤもバカね、と言わんばかりに嘲笑する。しかし、そこからカグヤの態度が少しばかり変わった。するりと桃太郎の腕から離れ、妖しくも美しい笑いを浮かべるカグヤ。

その小悪魔めいた、残酷な程艶のある微笑みに、三人は魅了された。

『そう……そんなに私を手に入れたいのね。……いいわ。じゃあこれから示した物を用意出来た方と結婚いたします』

その言葉に桃太郎は慌ててカグヤの袖を掴んだ。

『カ、カグヤっ!何言ってるの!?君は俺の婚約者だろう?』

『そうね……。だから必ずあなたは用意してくれると信じてるわ。でも用意出来なかったら、悲しいけれど私は月に帰ります』

掴まれていない方の袖で目元を押さえ、よよよとわざとらしく泣いて見せたカグヤは、しかし次の瞬間には桃太郎に向かってにこりと笑った。

『だから頑張って下さいましね』

カグヤはそう言って桃太郎から離れ、三人それぞれに用意する物を書いた巻物を渡した。悠然と微笑みながら。そして優雅に口元を扇子で隠し、ホホホと声を上げて笑いながら帰っていった。

それを呆然と見送ったあと、三人は一斉に巻物を開いた。そして一瞬にして固まってしまう。一番早く気付いたのは浦島太郎だ。

『こんなん用意できる訳ねえだろ、カグヤめ!あのアマ、誰とも結婚しねえつもりか?』

『おや?君は諦めるのかな?それなら助かるけど……俺は用意してみせるよ』

『なっ!誰が諦めるっつったよ!用意してやるよ!見てろよ、カグヤ!』

『まあお前に用意出来るとは思えないがな。せいぜい足掻くがいい、浦島太郎』

そう不敵に笑って金太郎は去っていった。




しばらくしてから、カグヤが求めた物を、三人はとりあえず持ってきた。

『はあ?これが人魚の歌が聴こえる珊瑚?あんたバカにしてるの?これ、珊瑚じゃないし、どう聞いてもナルシストなあんたが自分に酔しれながら歌ってるだけじゃない?さっさと帰って!!もう二度と私の前に現れないで!!!』

最初に現れた浦島太郎は、ケチョンケチョンにそう貶され、言い返すこともなくすごすごと帰っていった。

『それは何?どう見ても妖精じゃないわよね?霊魂?はあ……私が求めてるのはそんなモノじゃないわ……もっと純粋で清らかな、とてもキラキラした存在よ。あなた禍々しいから妖精を知らないのね……もういいわ。帰って……』

次に来た金太郎も、呆れ果てたようにそう言われ、何か言いたそうにしながらも一緒に来た動物達に説得され、大人しく帰っていった。

そして最後にやってきたのが桃太郎だ。

桃太郎は大きな一輪の薔薇をカグヤに見せた。まだ開き切っていない見事な赤い薔薇。カグヤが示した物と明らかに違うそれに、カグヤは悲しそうに瞳を伏せた。

『それが妖精が持つ魔法の石だと言うの?バカにしないで』

『残念ながら魔法の石は見つからなかった。君にあげたのが最後だったんだ。ごめんね』

『そう……仕方ないわ』

『だから代わりにこれを持ってきた』

『………………?』

『わからない?これはクイーン・ローザと言われる伝説の薔薇。この花からはプリンセスが眠る石が産まれてくる』

『嘘言わないで。ただの薔薇にしか見えないわ』

『嘘なんてついてないよ。触ってごらん……』

カグヤが触れると、大輪の薔薇が徐々に開いていき、やがて完全に開いた。そしてその中央からピンクの小さな石がこぼれ落ちる。キラキラと輝く石。カグヤはそれを嬉しそうに眺めた。けれど……。

『素敵ね……でも…私が欲しかった物とは違うわ……だから私月に帰りま……』

『帰さないよ、絶対。君を月には絶対に帰さない。それに君との家族割申し込みして、もう契約してきたから。ちなみにもちろん結婚の書類も提出済。もう遅いよ、俺のガグヤ姫』

そう言ってニコリと笑顔を浮かべる桃太郎。ガグヤには背中に黒い羽が見えた。そしてカグヤは腕を掴まれ、屋敷から連れ出されてしまった。

『ちょっ、ちょっと待って!私裸足……』

カグヤが抗議すると、桃太郎は彼女の体を軽々と抱き上げた。所謂お姫様抱っこの体勢である。そして自分の牛車に乗り込むと猛スピードで自分の屋敷まで走らせた。

『早く新しい家族を作って、また家族割申し込もうね』

言われた言葉に戦慄が走る。ガグヤ、いや、キョーコは叫んだ。

「く、黒崎監督ーーーっ!!!おかしくないですか!いくらなんでもこの展開おかしいでしょ!!なんで止めてくれないんですかー――っ!!!」




<後書き>
すみません、すみません。出来心なんです。ほんとすみません。某どころかまるわかりな携帯会社のCMパロです。配役や俳優さんに失礼だ、とかあると思いますがご容赦下さい。乙姫まで出てきたので慌てて仕上げました。
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コメント
この記事へのコメント
笑わせていただきました。
まさか○U設定とは!今度からCM見るたび笑ってしまいそうです。このカグヤの尻に敷かれていた桃ちゃんが最後逆に強引にものにしちゃうという。この三つ巴三太郎楽しかったです。次はぜひ乙姫登場、よろしくお願いします。
リクエストが何かは存じ上げませんが頑張って下さいね。
2015/06/11(木) 04:22:57 | URL | Aesop #-[ 編集]
乙姫もぜひ!
おお‼︎まさしくauCMデスね!次回はぜひ乙姫の回もヨロシクお願いします‼︎
いかん俳優の顔が浮かぶだけに笑ってしまう😏
2015/06/14(日) 15:37:31 | URL | berry #-[ 編集]
はじめまして~。
はじめまして、コメコDXともうします。

auのCMパロディ面白かったです。蓮たちがあの衣装を着るのかと思うとプププって感じです。

カグヤキョーコの逆襲もよかったですが、個人的にはそのあとの蓮がキョーコを連れ去るのがよかったです。

あとショータローへの難題もプププ。自分の声とかどんだけナルシストなんでしょう。

私はSoftbankなのでSoftbankのCMのパロディも書いて欲しいです。よろしくお願いします。

また伺いますね!
2015/06/25(木) 22:12:23 | URL | コメコDX #-[ 編集]
面白かったです。
はじめましてsanaseedと言います。携帯パロサイコーです。面白すぎてニヤニヤしてしまいました。
蓮が松田さ・・・いえ書いたらまずいですね。ああでもがくくんがレイノなのはチョッと可哀相かも((^。^)。レイノが。乙姫が奏江だとしたらショーが週3で通うの?とか考えたら笑いが止まらなくなっちゃいました。続き期待してまーす(^ν^)。
2015/07/23(木) 18:26:59 | URL | sanaseed #-[ 編集]
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