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彼女の嘘と彼の苦悩 side R
2009年05月03日 (日) | 編集 |
「彼女の嘘と彼の苦悩 side R」



芸名敦賀蓮、21歳。
俺は今、携帯を前に葛藤している。
「ラブミー部に依頼なんて…いや、ダメだ。社長に後で絶対からかわれる。でも個人的にっていってもなあ~。はあ……」
こうして、もう30分も悶々としていた。ドラマ撮影の間の貴重な昼休みを、昼食も食べずに。そんな時間の使い方をしていたら怒られるのは目に見えている。
それでも……。
俺にとって、今はそれどころではない。
何しろもう明日のことなのだ。今連絡しなければ間に合わないかもしれない。
でもどうしたらいい……?
自分ではこの情況を打破することができず、こうしていつまでもうじうじと携帯を開け閉めしていた。
気が付けば撮影再開まで残り10分。
もう今しかない。
彼女もきっと今はお昼だ。今日は学校だけだって言ってたし。
窓際で短縮ダイヤルを回し、すぐに聞こえてきたコール音に耳を傾ける。
プルルルル、プルルルル、プルルルル……。
中々繋がらない。
(まだ持ちなれないのかな?……それにしても遅い……)
10回ほどすると留守番電話に切り替わった。
「ただ今電話に出ることができま……」
味気ないアナウンスを聞くために電話したんじゃない。彼女の声でなければ……。
仕方なく携帯を閉じたが、まだ諦め切れずそれを握りしめる。着信を見てかけてきてくれないだろうか……甘い期待を込めてみた。




結局昼の休憩中は連絡先が取れず、いつもはしないが、ちょっとしたシーンの間の待ち時間もずっと、彼女にコールをかけていた。
その甲斐あって、夕方の移動の最中彼女から電話が掛かってきた。
『もしもし……あの…、何度もお電話いただいたのに出れなくてすみません』
心底申し訳なさそうな彼女の声に自然と顔が綻ぶ。隣で社さんがニヤニヤしているのがわかるがやめられない。
「いいよ。気にしないでそれよりさ……」
(思いきって言え、俺!さりげなく…さりげなく…)
「明日、君…オフだよね?俺も午後からオフなんだけど、どうかな?俺の家に来ない?」
『…………』
しばらくの沈黙に少し焦る。
(やっぱり恋人でもないのにオフに家に誘うのはまずかったかな?)
「最近忙しくてあんまりまともに食事できてないんだよね……。また君にご飯を作って貰えると嬉しいなって……」
卑怯だけど、俺の食生活を人一倍気にしてくれている彼女には有効だろう。
『……あの、すみません……。お作りしたいのは山々なのですが、明日からその……ロケなので……』
「えっ……?」
思わず社さんを見た。彼女のスケジュールを調べて貰っていたから。
社さんは慌てて手帳を取り出して見てくれる。
しかし、
「明日あさっては空白だ。ロケなんて聞いてないけど……急な仕事かなあ?」
「それ、ドラマか何か?それともバラエティー?」
『いえ、その……バラエ……あの……その……えと…あ、ラブミー部の仕事で……』
どうにも歯切れが悪い。(何か隠してる……)
「へぇ~。どこに行くの?泊まり?」
『その……北海道です。一泊だけですけど』
「北海道に一泊なんてキツイね。どんな仕事?」
『……っ!!いえ……その…全然、全く!楽しくない、敦賀さんにお聞かせするようなものでは……』
(ますますもって怪しい……まさかあいつとじゃないだろうな……)
無言でいると、怒りの波動を電話越しに感じたのか、彼女は仕事だからと慌てて電話を切ってしまった。
(まさかロケは嘘……?)
車内の空気が少しひんやりしている。
社さんがびくびくしながら俺を見ていた。
「社さん……椹さんに詳しく聞いていただけませんか?」
「は、はいいぃっ!」
何をそんなに怯えているのだろう。
手を震わせながら手袋をし、社さんが電話をかけてくれた。
「あ、椹さん、実は聞きたいことが……」
真っ青になりながら社さんは、椹さんに明日のキョーコちゃんの仕事内容を聞いてくれている。微かだが椹さんの声も漏れ聞きことができた。
けれど……。
なぜだか椹さんの歯切れまで悪い。
ラブミー部の仕事なら隠す必要なんてないはずだ……。
(何を……何を隠してるんだ?)
本当はロケではないのか?
気になって、松島主任にも聞いてみた。
『ああ、バラエティーの仕事だって聞いてるけど?』
(嘘……だったんだ……)
バラエティーならそう言えばいい。なのにどうして……。
ぐるぐると不安が駆け巡る。
隠す理由がわからない。
(まさか……でも……)






<後書き>
当初、三人称だったのを蓮視点で一人称にしてみました。全部書き直すのは結構大変でした。
で、蓮サイドのみなので敢えてここで切りました。
続きはキョーコ視点で。まあなんで嘘というか隠してるのかはバレバレですが。
タイトルの割りに蓮はあんまり苦悩してないなあ。

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